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昨日2月22日。中野に行ってきました。

2月22日は、『ネコの日』なのだそうです。
222…ニャ―ニャーニャー…^^

目的は展覧会および講演会。会場はこちらの工芸ギャラリー。

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おお!友の作品が並んでいます。
あの、奥にある、縮緬細工の猫ちゃんたちが、友の作品です。

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陶器の額縁から、黒い猫ちゃんの顔や、しっぽが覗いています。

ふふ。足の裏のぷにぷにも。


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こちらは、陶器のベッドと、白い猫ちゃん。

今は起きて、外の通りを行く人をにこにこしながら見ていますが、
この子、寝ているところがとっても可愛いのです。
ふかふかお布団で、これ以上の幸せないって、笑顔なんです。


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講演会はこちら。
アン・へリング先生による、『猫』が主題の日本のおもちゃ絵などについて。
アン先生とは初対面です。
友の昔からの大事なおともだちなのだそうです。

アン先生は、日本の古文書…それも、庶民が日常で楽しんでいた絵双紙や
おもちゃ絵などの研究者であり蒐集家でいらっしゃいます。

でも、その守備範囲は驚くほど広く深く、今日はたまたま『ねこ』がテーマの
集いなので、猫にまつわる古今の歴史や(それこそエジプト時代から説き起こして)
日本における猫の歴史…どこから伝わってどのように広がって行ったか…
古文書における猫の記述から、江戸、明治における玩具絵など庶民の楽しみに見る
猫の文献とか…

それこそ古今東西、縦横無尽に歴史を跳び越えて楽しいお話をしてくださいました。

先生は、大学の名誉教授でいらっしゃいます。



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アン先生です。
とってもチャーミングなかたです。^^


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講演風景。

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講演の後は、お茶やお菓子をいただきながら、先生による質疑応答。

「源氏物語の柏木と女三宮が、猫を介して劇的な顔合わせ3をするのですが、はい、
皆さん、それはなんという巻でしたでしょうか?」
などと先生から、いきなり問題が出されるので、歴史や日本の文化に弱い私などは
内心冷や汗たらたらです…


でも、なんだか久しぶりに、大学生にでもなってお講義聴いているような気分になって、
とてもとても楽しかったです。
一筋に生きる方は、何とすてきなのでしょう…

もちろん先生は、日本語ぺらぺらです。


この会場のオーナーの方々も、そして、この会の世話役…友の友のY 夫人も、
とても優しい方々で、居心地良く、会場を去る時はちょっと寂しいくらいでした……

たくさんお知り合いやお友達の皆さんにとり囲まれていらっしゃるにもかかわらず、
アン先生もY夫人も、外に出た私に手を振ってくださいました。




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帰りに『コメダ珈琲店』に寄ってきました。
つい前日、このチェーン店のことについて書いたばかりでした。
系列店をたまたま見かけたので、こりゃ、寄らなくっちゃなと思って。
ここの店員さんたちも、向ケ丘遊園店同様、すごく感じがよかったです。



さて。私が連れて帰って来た子たちは。

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ふふっ。可愛いでしょう?


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この、小さな陶器の額縁から、黒猫ちゃんのおしりとしっぽだけが覗いている…
このアイディアが秀逸だと思います!


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ふふっ。
黒猫ちゃんだけれども、白いソックスはいたみたいに4つの脚が白いネコちゃん。


…実は、そのネコちゃんには、友と私だけに通じる不思議なご縁のお話があるので、
この子たち、ぜひとも我が家に連れ帰りたいな、と思ったのです……

名前ですか。
私が人生で一度だけ飼っていたことのある猫…と言っても、その頃私は4歳くらい。
我が家で飼っていた猫の名前、『タマ』にしました。
タマは、小さい私が「タ~マ~!」と呼ぶと、裏の畑や山道のどこにいても
駆け戻って来ていたそうです。
タマはぶち猫でしたけれど。



この下の子は、友の友、Yさんのご主人さまの作品です。


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# by eveningprimrose45 | 2015-02-23 13:42 |

長い旅路の果て。
ようやく宿に着きました…

もう、灯りが入っています。遅い到着になってしまいました…


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ロビーで記帳も済ませて、ほっ。
夕食もまだ間に合うそうです…



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部屋に案内してもらいます。



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そこがいいと思って選んだのだけれど、古い旅館だな…



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古い母屋に建て増し建て増ししていったのか複雑な構造になっていて、階段がたくさんあります。




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ようやく部屋に着きました。
ここが今宵の一夜の宿り。
さすがに、部屋に入るとほっとします。
ちょっと照明が薄暗い感じだけれど、落ち着いていい感じの部屋です。



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右隣が娘たちの部屋。
襖一枚だけで隔てているのなら、お互い気を使いそうだけれど、
間に短い廊下があるので、これはいいな。



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娘たちの部屋。灯りなどの感じも、いかにも古めかしい感じで、気に入りました。
こちらが私の部屋でもいいかもしれません。




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ちょっと他の部屋も覗いてみようかな。

本当に、かなり入り組んだ構造の宿屋です。元の部屋に帰れるかしら・・・


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おやおや。なんだか怪しげになってきました。

こんなところまで入り込んだら怒られてしまうかしら…



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ふうん…ここも渋いというか…
昔の宿屋は、こんな安宿でも床の間とかの作りが凝っています。




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ここの部屋は狭そうだけれど、装飾品がなんだか気に入りました。
女性が一人、ぽつりと泊まるにいいかもしれない…




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別の部屋…
えっ!

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ええっ!この部屋も。

床がない!!……




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一体、どうなってるの!……




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ええっ……


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実は、これ。
こういう立体作品なのです。



彼のテーマは、いつも、『旅』です。
こういう古い安宿に泊まりながら…、見て来た光景を平面や立体の作品にしていく…




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別のところにも、小さいのが一つあります。





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左は作品の障子。右側は、展覧会場となった、旧城主別邸の一室の障子。






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斯くして…


わずか一泊の慌ただしい旅は終わりました…


瀬戸内の海よ。さようなら・・・


私はもう67歳。
人生の旅の終わりは刻一刻と近づいていっています…

でも、娘たちがこうして、旅に誘い出してくれる…

もっともっと旅がしたいです。
こんな小さな旅の宿で、ほうっと大きく息をついて、寝転がりたい…
# by eveningprimrose45 | 2014-12-23 15:45

毎年この季節になると、このくだものを私は食べる。


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ライチー。レイシ(荔枝)とも。
ムクロジ科の常緑高木。中国の嶺南地方原産。
上品な甘さと香りから中国では古代より珍重され、楊貴妃が華南から都長安まで
早馬で運ばせた話が有名。(Wikipediaより)


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外皮はごつごつして、見かけは悪いのだけれど、剥くとこのように半透明の
白い丸い果肉が出てくる。
剥いているうちに果汁が滴り落ちるほど水気豊かな果物である。

私はこれが大好きで、季節になってスーパーなどで見かけると、必ず買って食べる。
皆さん、お召しあがりになられたことありますか?
味は…ふむ…なににも似ていない。
口に含んだときに一種独特の渋みがあるが、果肉に歯を立てると、
なんとも言えない甘味が広がる。
初めて口にした時は、その外見から違和感があるかもしれないけれど、
食べているうちに一種癖になるようなところがあって、つい剥いては食べ剥いては食べして
6、7個はあっという間に食べてしまう。

その香りといいみずみずしい甘さといい、いかにも中国原産らしいなあ、と思うような
果物だ。なにが中国らしい?って、ただなんとなく、だけれど。

これを冷凍して食べるとシャーベットのようでまた美味しいと、友が教えてくれた。

庭のどくだみを摘んできてガラスの器に挿したのと並べてみる。
梅雨の季節も、逆にその、緑したたる風情を楽しみたいと、いい色の深い緑の縞の布の
上に置いてみた。
# by eveningprimrose45 | 2014-06-25 13:21 | 日々のこと
梅雨前線が居座って、今日も東京は雨。

深夜12時。
窓の外では、地面を叩く大きな雨音がする。
くっついて建っている隣家の屋根の雨樋の一部が詰まっているようで、
そこから先に行けない水が、溢れてまっすぐ下に落ちるのだ。

昔は雨が降ると、地面を叩く雨音がこういうふうにうるさくしたものだ。
少女の頃、瓦を伝い落ちる雨が土の地面にぽしゃぽしゃと落ちてはね返り、
そこに小さな穴を穿つのを縁側に寝そべって見ているのが好きだった。
今のように、屋根のぐるりに樋を完全にまわし廻らせて、屋根に降る雨水を
一個所に集めて下水に流す、というふうになってからは、相当な吹き降りでもない限り、
二階のこの部屋にいて雨が地面にあたる音、というのはめったに聞かれなくなってしまった。

だからお隣の樋の詰まりは、実は私にはちっとも迷惑ではない。
…しかし。樋が詰まって、こういうふうに屋根の途中から滴り落ちるのは、
家の建物にとっては悪いのかな。それならば教えてさしあげねばなるまいが。

じょごじょごぴしゃぴしゃという雨音の奥で、珍しいことにこの2日間ほど
どこにいるのか、綺麗な蛙の鳴き声がする。
この近辺の川には鈴カエルがいて、夏の日没後など川べりの道を歩いていると
本当に鈴を振るような綺麗な声で鳴くのが聞かれるのだが、
今夜聞こえる蛙の声は、川ではなくもっと近く。我が家の庭の内ではないにしても
数軒の家々の近接して建ち並ぶこの界隈のどこかで鳴いているように思われる。
鈴蛙ほどの美声ではないけれど、何やらさみしさを誘うようなか細い綺麗な鳴き声である。

ああ、いいなあ………


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四畳半の部屋の内には、昨日の夜咲いた月下美人の花の匂いが、まだうっすら
残り香のようにどこかに漂っている。
月下美人は一夜花。もうとっくにしぼんでしまって、あれからもう一昼夜経つのだけれど、
そして花の終わった鉢はもう、外に出してあるのだけれど、
二輪の見事な白い花は、この部屋のどこかにその香を今も残すのである。


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妖艶な香りの大きな白い花を横においていると、何やら、自分が男になって…、
明治の頃の旦那衆の一人にでもなって、白い花と情を通じてでもいるかのような
そんな何やら艶っぽくも儚い夢を見ている気分になってくる……
わずかに残る花の香は、女の白い膚そのものから匂い立つ香りである……

一夜妻の残していったせつない香り…。

『さようなら。あなた…』

そんな優しい声も耳に残る気がする…。



さて。もう休むとするかな。

明日から。また。
ここで記事を書いていこう…。
# by eveningprimrose45 | 2014-06-12 01:21 | 日々のこと
4月某日。
小田急線沿線のとある町で行われている展覧会に行く。

その建物のある緑地は、180ヘクタールもあって、そこには他にも古民家園や
噴水広場、 自然探勝路、野鳥の森、梅園、つつじ山、奥の池、ホタルの里などがあって、
さまざまな楽しみ方が出来るようになっている。

さて。目的の展覧会は。

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  《この展覧会は、出品者および館の厚意により、写真撮影、ブログなどでの
         公開が自由になっています。》



映像作品の一部。

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列車に乗って

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小さな手製の乳母車に白い人形を載せて歩いて。

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立ち止まって、1月の寒風の中で絵を人形の白い身体に描いて。

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また電車に乗って

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豪雪地帯を歩いて

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木賃宿に停まって、その日見た風景を描いて。

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翌日また歩いて

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お大師様とではない通りすがりの犬との束の間の同行二人の時を過ごして

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描く。

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雪のちらつく中で描く

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違う宿でまた描く……描く……



そうやって、出来た作品群が6体…。

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会津若松、いわき、石巻……

彼は、震災1年前の夏。私の娘と共に、気仙沼、花巻などを旅していた。
もし半年、あの震災が早く来ていたら、彼等も巻き込まれていたのかも知れない……

作品化は心情的に難しい…

昨秋、彼はまた再度ひとり東北を訪れ、青森県八戸から宮城県気仙沼までの道程を
ママチャリに乗って移動した…
そしてこの冬。手製の乳母車に小さな人形を乗せて、雪の中を寒風の中を歩いた…

彼の作品テーマは、学生の頃からずうっと、『巡礼』である……

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これらはKANNON、つまり観音様たちである。
菩薩と言ってもいい…
皆、海を見ている……

説明はいるまい………


旅をする。
ひたすら歩く。
動画カメラを固定して、その前を歩く。
自分の姿を収めたカメラを回収する。
また歩く。
立ち止まってカメラを固定し、絵を描く。
カメラを回収しまた歩く…

安宿に泊まって、見て来た光景の続きを絵に描く。

無口な男である。
しかし肝は据わっている。
彼の体の中には、代々修験者の血が流れているからである。
歩くこと、生きていくことそのことが表現。

私たち夫婦。娘。
群れることを好まない。

そこになにゆえか縁あって、また放浪人の気質を持った青年が家族に加わった……
# by eveningprimrose45 | 2014-04-06 16:14 |