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『放浪人の系譜』

4月某日。
小田急線沿線のとある町で行われている展覧会に行く。

その建物のある緑地は、180ヘクタールもあって、そこには他にも古民家園や
噴水広場、 自然探勝路、野鳥の森、梅園、つつじ山、奥の池、ホタルの里などがあって、
さまざまな楽しみ方が出来るようになっている。

さて。目的の展覧会は。

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  《この展覧会は、出品者および館の厚意により、写真撮影、ブログなどでの
         公開が自由になっています。》



映像作品の一部。

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列車に乗って

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小さな手製の乳母車に白い人形を載せて歩いて。

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立ち止まって、1月の寒風の中で絵を人形の白い身体に描いて。

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また電車に乗って

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豪雪地帯を歩いて

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木賃宿に停まって、その日見た風景を描いて。

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翌日また歩いて

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お大師様とではない通りすがりの犬との束の間の同行二人の時を過ごして

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描く。

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雪のちらつく中で描く

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違う宿でまた描く……描く……



そうやって、出来た作品群が6体…。

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会津若松、いわき、石巻……

彼は、震災1年前の夏。私の娘と共に、気仙沼、花巻などを旅していた。
もし半年、あの震災が早く来ていたら、彼等も巻き込まれていたのかも知れない……

作品化は心情的に難しい…

昨秋、彼はまた再度ひとり東北を訪れ、青森県八戸から宮城県気仙沼までの道程を
ママチャリに乗って移動した…
そしてこの冬。手製の乳母車に小さな人形を乗せて、雪の中を寒風の中を歩いた…

彼の作品テーマは、学生の頃からずうっと、『巡礼』である……

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これらはKANNON、つまり観音様たちである。
菩薩と言ってもいい…
皆、海を見ている……

説明はいるまい………


旅をする。
ひたすら歩く。
動画カメラを固定して、その前を歩く。
自分の姿を収めたカメラを回収する。
また歩く。
立ち止まってカメラを固定し、絵を描く。
カメラを回収しまた歩く…

安宿に泊まって、見て来た光景の続きを絵に描く。

無口な男である。
しかし肝は据わっている。
彼の体の中には、代々修験者の血が流れているからである。
歩くこと、生きていくことそのことが表現。

私たち夫婦。娘。
群れることを好まない。

そこになにゆえか縁あって、また放浪人の気質を持った青年が家族に加わった……
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by eveningprimrose45 | 2014-04-06 16:14 |